構造不況業種

朝ドラ「カムカムエブリバディ」は、深津絵里編になってからなぜか毎日観るようになった。60年前の下町のクリーニング店が舞台。クリーニング屋さんって昔はたくさんあって、どこも結構広めのスペースでクリーニングプロセスを「内製」でやっていた。よそ行きの服から毛布・布団の類まで何でも洗ってきれいにしてくれるお店はいつも列ができていて子ども心にもとても繁盛しているようにみえた。クリーニング業界は2年前の診断士の実習で取り上げられたこともあって少し業界のことを調べたことがあった。クリーニング需要はバブル崩壊直後の92年に全国で8000億円超あったのが、コロナ前の2015年には半分以下の4000億円、取次店も98年をピークにいまでは3分の2以下になっている。よそ行きな服を着る機会がめっきり減り衣料が万事カジュアル化したことに加え、洗濯機の高機能化でおうちでなんでも洗えるようになったことが業界にとってはすごいダメージになったということらしいが、このコロナ禍で、定番だったスーツやワイシャツのクリーニング需要が激減し、ホテル旅館からのシーツタオル類のクリーニング需要も激減したりと、クリーニング業界はさらに厳しくなっているはずだ。だいたいどんな業界も90年ごろにピークをつけた需要がその後回復することなく減り続け構造的不況・何をやっても儲からないという状況に陥っているというパターンが多い。人口減少もあいまってリアルなコミュニティ空間では需要を維持するのはどんどん難しくなるということか。クリーニングもおそらくネット化するのかもしれない。

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