The Third Place
昨日の日経朝刊社会面「小屋がつくる新たな交流~家・職場以外の居場所探る」と題した記事は、自分も仕事場用にミニログハウスを敷地内に建てたこともあって「ふむふむ」な記事だった。横浜でのコロナ禍の生活はいま思うと苦痛だった。コロナ禍世界勃発の2020年3月、渦中のフランスから赴任中だった次男が一次退避的に帰国、自分の書斎を次男に明け渡す形で、狭い2LDKの横浜の賃貸アパートで親子3人の生活が始まった。居場所を明け渡した僕は妻とリビングルームでほぼ常時対面の生活になった。通勤しない旦那。3食作らされる妻。互いの苦痛はすぐに訪れた。その後の話は割愛する。阿蘇に帰ることを決める中で一番重要視したのは、夫婦のプライベート・ディスタンスとでもいうのか、何を共有し、何を共有しないかの物理的距離感。間合い。ミニログハウスというソリューションに出会い飛びついた。林業盛んな日田・中津江の木材を使った10平米に満たない小さな小さなログハウス。水回りこそないけど、断熱材を入れ、エアコンも装備し、本宅から通信・電気も引っ張り、超快適な独立空間を玄関ヨコに作った。本宅から通勤時間はわずか5秒。文字通り日経新聞の見出しの言う「家でも職場(会社)でもない居場所」。僕の中では近年にない大正解だ。「個」があるから「絆」も「連帯」もある。家族でもそうなのだ。