京都

朝ドラ「カムカム」が面白い。先週からの設定は1983年、京都。ちょうど僕が京都で学生していたときだ。ドキュメンタリーではなくて単なるドラマの設定にすぎないことはわかってても見てたらやはりいろいろ重ねてしまう。1978年、高2の修学旅行に京都に行った。それまで広島以外の場所をあまり知らなかったので初めて訪れた京都は本当に新鮮で衝撃だった。それから真面目に京大を志望する気になった。その頃から行動原理はとても単純だ。その頃からか、和辻哲郎とか高橋和己とか読みだしたのは。受験では共通一次で大失敗したけど第1志望は変えず奇跡の大逆転でなんとか滑り込んだ。京都での下宿生活は懐かしい。家賃16千円の6畳一間。トイレは外で共同。冬はむちゃくちゃ寒かった。風呂も台所もない。風呂は銭湯。毎晩近所の定食屋に食べに行ってた。テレビもない。携帯もPCももちろんない。世の中のことは新聞で知るしかなかった。時間あるときは本を読む他なかった。もっと勉強しておけばと思わなくもないが、無為にすごした時間も京都だから意味があった。京都という特別な空間で4年もその空気を吸って生活し勉強できたのは、いま考えても、どう考えても人生の宝物だ。

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