黒船

やはりこれは本当に戦後最大の「黒船襲来」的な状況ではないのか。たった数ヶ月であっちもこっちもまるで見える景色が違う。まず政治。これまで政治勢力を二分していた「保守 対 革新」や「左 対 右」的な構造は超犯罪国家ロシアのおかげでこれまの分類軸がどこかにぶっ飛んだ。日本の「平和」と「自由」と「民主主義」と「国民の安全」を守るために、国防費を増額し核抑止力を議論し日米安保をより強固にしさらに多国間の集団的自衛や同盟関係のあり方を議論しなければならなくなった。日米安保は憲法違反とか言っていた共産党はこれからどこに立脚するのだろう。安保法制に金切り声で反対していた民主党は何を語るのだろうか。西側民主主義国家連合と露/中国/北朝鮮の悪の枢軸国との新冷戦の構造が突如明確になった以上その枢軸国全部と隣り合う我が国は安全保障について相当に頭と行動を切り替えねばならない。当然ついてこれない人はいるだろうから国内世論はかつてないほどに分断されるのだろう。そういう地政学的な影響もあるのか円は20年ぶりの126円台まで下げた。エネルギーや食糧、特に食糧はこれからも上がり続ける。ソ連崩壊後の能天気なグローバリズムが突如終焉したのでこれからサプライチェーンも激変する。既に原材料は猛烈に上がり始めている。末端価格に転嫁できなければ人件費にしわ寄せされる。雇用調整金というモルヒネで何とか小康を保っている雇用は本当に危ない。文字通り満身創痍の内憂外患。

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