究極の...

きのうのプーチンの演説を生放送で観た。「今さら」であり「改めて」であるが、彼の言っていることは全く訳がわからなかった。アメリカやNATOへの強い憎悪を持っていることだけはわかった。いかに彼が独自の歴史観や民族的価値観を持ちだそうが、隣国の主権を犯して軍事侵略し市民を虐殺していい理由は、少なしこの21世紀には存在しないし、あってはならない。日本の新聞は「プーチン氏」といまだに敬称をつけているが、欧米は政治家の公式の会見で既に呼び捨てだ。極悪の戦争犯罪人は呼び捨てでいい。それにしてもこの先の展開はますますわからない。ロシアの軍事的な劣勢は今後さらに明らかになるだろうが、追い込まれればプーチンはきっと核兵器使用を真剣に考える。プーチンに核兵器使用を思いとどまらせる唯一の方法は、万一ロシアが戦況反転のために核兵器を使ったら、アメリカは必ず、ロシアがこの地球上からなくなるくらいの核の反撃を行うということをプーチンに信じさせる以外はないし、きっとそうする、もしくは、もうそうしていると思う。核は抑止のためにのみ存在を許されるのであり、他国を威嚇したり戦況を反転させるために使用されることがもし今回見過ごされるのであれば、もうそこから世界秩序は一変する。中国も北朝鮮もそれに倣う。イランもインドもそうする。核が今後も抑止として機能するには、世界はプーチンを絶対に思いとどまらせねばならないが、それは世界が終末を迎えかねないくらいの究極の脅し、しかないのではないか。なんてことを思うと、本当に気が滅入ってくる。

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