フルリモート転職

高校の後輩で、トーマツの広島事務所で一時期いっしょだった30代の若者?が、トーマツを退職して転職したというので昨日少し話した。聞けば転職先は東京の会社。でも東京への引越は不要、広島に居ながら「フルリモート」で勤務する形だそう。採用に至る面接プロセスも全部オンラインで完結したらしい。NTTが先月在宅+フルリモートを基本にした新しい勤務形態を発表して「世の中ここまできたか」という感慨があったが、昨日は改めてその感を強くした。これまで一貫して東京に人が集まり続けてきたのは、東京が地方より給与水準が相当に高く、そうした仕事にありつけるチャンスが多く、でもその仕事をゲットするには首都圏で「通勤」しなければならなかったから、なのだが、フルリモート勤務がOKなのならわざわざ高い家賃+狭い住宅+高い生活費の首都圏にいる理由はない。企業は東京に限らず全国から優秀でモチベーションの高い多様な人材を採用できる。まさにコペルニクス的転回だ。逆に地方の中小企業の立場から見ると人材難・採用難はさらに進むだろう。ただでさえいまのZ世代は組織に属することの意味や価値を根源的に問うている。そこの会社で働く意味、働く目的や価値を提示できなければ、人は採れない時代になったと思う。コロナ禍が残した破壊的変化のひとつだとつくづく思った。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です