衝撃

大きな衝撃を受けた一日だった。元首相が公衆の面前で銃撃され亡くなるという前代未聞の事件。日本の政治外交に大きな功績があった元首相の死を悼むのはもちろんだが、僕たちの社会というかもっと大きな何かが攻撃され傷ついたという怒りと不安がないまぜになった気持ちが沸いてくる。政治家が襲われたという点では政治テロだが、犯人は政治とは無関係な人間に見える。そこが怖い。このところ、京都アニメーションの放火殺人事件、小田急車中での人傷事件、大阪梅田の放火殺人事件等々、市井の普通の市民に見える人間が実は社会に対する底なしの恨みを抱え、社会に背を向け、その社会を巻き添えにしながらとんでもないことをやらかすという事案がずっと続いている。今回の事件もその文脈を感じる。「日本は安全」というステレオタイプな思い込みが社会にある。僕にもある。でも実態は随分前からそんなことはないのだ、きっと。社会全体は正常化バイアスに陥っているのかも。政治家が真後ろから撃たれるなんて警察も含めて僕たちのほうもどうかしているのだろう。

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