米の新興国化

昨日の日経朝刊オピニオン欄に掲載された記事「米、『危うい新興国』に変質」は、これからの暗い世界を予感させる陰鬱な記事だった。以下部分的に引用。「トランプ氏が2016年の米大統領選に当選した時、米国はいずれいくつかの国に分裂していくと予測した同僚らを筆者は一笑に付していた。だが、今はもう笑えない。」「米連邦最高裁が6月以降出した複数の判決は、米国でこの数年、広がった分断をさらに深めている。」「米国は政治的リスクおよび不安定さという点では、先進国というより新興国の様相を呈し始めているのではないか」「武力闘争はどこか外国で起きるものとされてきた。だが、もはやそうではない。銃を持つか否かにかかわらず、米国は自らとの戦争を始めてしまったのだ。」 現実に起きていることの解釈としては完全に腑に落ちる。「自らとの戦争」というフレーズはよくできた比喩だ。究極のポピュリスト政治家トランプの6年前の登場は開いてはいけない箱を開けてしまったのかもしれない。僕らが知っているアメリカは「自由と民主主義」という理念で最後は収まる国だった。理念が統治の原理だった。しかし理念では統治できないとすると深刻だ。理念を共有できない相手とはいっしょにやれない。会社だってそうだ。アメリカの州が連邦(アメリカ合衆国)から離脱するということだって現実に起こりうるのかもしれない。アメリカの衰退は当然日本の安全保障に直結するし、深刻な帰結をもたらす。日本も他人事ではない。日本でもポピュリスト政党、ポピュリスト政治家が確実に跋扈しはじめた。人々は理念より目先の損得を優先し、YouTubeで面白いこと、ふざけたこと、威勢のいいことだけ言っている人を当選させてしまう世の中になり始めた。マジメがバカにされる時代の予感がする。危ない。

記事 https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20220722&ng=DGKKZO62789790R20C22A7TCR000

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。