衰退する新聞

朝日新聞が昨年度の決算で70億円の営業赤字、繰延税金資産を取り崩した純損益では創業以来最大となる441億円の赤字であることを公表したことは話題になった。来月からリストラをするというニュースも最近目にした。最近の朝日の論調、スタンスは以前にもまして目に余る酷さなので、因果応報、自業自得だと思うが、新聞離れが加速しているという話が気になって新聞協会のデータをみてみた。そして驚いた。現在、新聞の購読者数はものすごい勢いで減っている。2000年には5300万部あった部数は2021年には3300万部。実におおよそ4割減ったことになる。しかもその減少率は加速している。ネットやスマホが普及した10年前からすごい勢いで減っている。スポーツ紙は年率10%減だ。一般紙は遅行しているだけでやがてこれくらい減るだろう。やはりインターネットは隕石だったのだ。こういう業界は新聞が初めてではない。スマホに食われたコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)、一眼レフカメラ。業界ごと消えてなくなろうとしている。しかし新聞メディアはちょっと複雑だ。ネットの記事ももとはといえば新聞記者が書いているものの転載だったりする。そもそもジャーナリスト、ライター、編集者という情報社会を支えている人たち、職業の食い扶持はどうなるのかと問題に帰着する。でもまぁ、新聞社も一般企業である以上この先はM&A含めた合従連衡、例えば同業種の合併、テレビ局との垂直統合等々は不可避だろう。このスピードの売上減少に単独で耐えられる企業があるとは信じられない。

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