歴史的円安

円が乱高下している。きのうの深夜、152円台寸前になったところで政府日銀が大規模な為替介入、一気に6円も戻した。振れ幅としてはすごい。為替レートの水準は多分に投機的なものだから素人がどうこう言っても始まらないが、これだけの幅とスピードでレートが動くと、輸出入に関わる会社の人たちは大変だろうなぁと、それこそ30年前の自分を思い出してしまう。それにしても「150円台」という為替レート、こんな数字、久々見たわという感慨を禁じ得ない。定着するかどうか別にして、外国の富裕層や投資家からみれば、金利も低いいまのうちに日本で資金調達して日本の不動産を買い漁ろうぜとなるのは必定だろう。ただでさえ上昇している福岡の物件も今後もっと上がるんだろうなぁ。きょうの日経一面は「円安招いた『日本病』- 賃金低迷、低成長のツケ」の見出し。ま、しかし、いまさらだよなぁ。日経新聞も知ってたでしょうが。30兆円ともいわれる需給ギャップ。この30年、高齢化が進んで、消費するエネルギーと気力が国民の側にもうないわけよね。自分が高齢化してよくわかる。若い人は若い人でミニマリズム志向でやっぱおカネ使わない。そんなこんなで「安いことが美徳」がこの30年しっかり定着してしまったよね。何年か前、フランスに赴任中の次男が日本に「出張」してフランスに帰国して経費精算するときに上司に言われたらしい。「なんで昼めし代をちゃんと計上しないのか。320円ってなんだ。いまどき300円台で昼めし食える国があるわけないだろ。」- あるんです。消費者物価が3%あがって大騒ぎになる国で、賃上げとかやっぱ無理なのかなぁと思ってしまう。

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