理念とビジョン

W杯はいよいよ4強が激突。世界の競技人口が2.6億人、ファン数は36億人ともいわれる巨大スポーツの頂点に立つプレイヤーの激突、至高の芸はやはり最高のコンテンツである。惜しくも8強は逃したものの日本はわずか30年でよくここまで来たよな、と素直に思う。以前も書いたが、プロ化する前、実業団(日本リーグ)時代の70年、80年代は僕が知る限りサッカーは日本では不人気とまではいわないが全くマイナーなスポーツだった。当時は野球が全盛の時代。80年代後半、マツダに勤務していたが金曜日になると週末の試合の案内と応援ツアーが社内放送で告知される。チケット無料、バスとお弁当まで用意されても週末つぶして試合を観に行こうと思わなかった。そんな状況を当時の川淵JFA会長が一変した。1993年、Jリーグスタート。世の中の空気は一変した。サッカー人気に火がついた。特に読売ベルディの人気はすごかった。そんなこと思いだしながら、昨日たまたまJFAのホームページを見て唸った。JFAの理念。「JFAは、サッカーを通じて人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献します。」そしてJFAの約束。「①サッカーを愛する仲間=サッカーファミリーが1000万人になる。②FIFA W杯を日本で開催し、その大会で日本代表は優勝する。」80年代だったら何バカなこと言ってんだと一笑に付されていただろうこのフレーズは、2022年のいま聞くと改めて強い輝きとワクワクを生む。この理念とビジョンが打ち出されたのは2005年。いまからもう15年以上前だ。改めてJFAの慧眼と意志の強さに敬意を覚える。変革を志す全ての組織にとって、自らを鼓舞し続け回りを巻き込むためには「理念とビジョン」は大事だ。それは小規模事業者にもそのまま当てはまる。

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