国内EV化率2%

きょうの日経新聞ビジネス面。「国内EV なお2%どまり」の記事。昨日、昨年度(4月~3月)の新車の台数の速報が出たらしい。軽を含んだベースで合計436万台、前年比+4%。コロナ前はだいたい500万台だったから、それに比べればまだ1割以上も低い水準。半導体不足による納期遅延はいまも続いているが少し緩和してきたという話もある。新型プリウスが発表された1月には、人気の2リッター車は納期2年待ちとか言ってて笑うしかなかった。2年って昔ならマイナーチェンジしちゃうじゃん。昔、マツダ時代の僕は米国市場でこういう新車台数ばかり見ていた。いま考えるととても不思議だが、自動車ってどこまでいっても台数で語る。ベンツもNBOXも同じ1台。これってとてもヘンだし市場の変化の本質を見誤る。売上ベースでメーカー別のシェアを知りたいものだ。高級化路線を突き進むマツダは金額シェアでいくとどこまでいくのか興味ある。軽ばかり売っているホンダと結構いい勝負だったりして。で、新聞の見出しに戻って「EV比率2%」問題。EVが増えたのは日産三菱共同開発のEV軽が伸びたことらしい。そろそろ試乗でもいいから乗ってみたいなEV。お隣中国では去年のEVの販売台数はEVだけで536万台。冒頭紹介した日本の新車販売全体の数を上回る。すごい数字。もう比率がどうのこうのというレベルにあらず。日本でEVが普及しない理由はたぶん死ぬほどあるが、理由はともかく結果としてEVに乗っている/経験した人の数の、この圧倒的な差はかならず次の彼我の格差につながるはずだ。日本が過去に実際に経験したように民生のプロダクトの開発というのは、使ってくれるユーザーからのフィードバックの数があって初めて向上する。英語でイテレーション(iteration)というが、開発とユーザーの相互作用のサイクルが早くて分厚いほどプロダクトは進化する。そういう意味ではEVに関しては日本勢はまさに畳の上の水泳状態。EVの戦いになったら(いずれそうなる)日本はボロ負けするよなぁとなんとなくみんな感じている。

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