リーダーの器

昨夜は19時台からNHK BSで、鉄人衣笠、鉄人金本、そして新井監督と、なぜかカープ所縁の3選手の特集番組があったので、ニュースそっちのけで思わす見入ってしまった。特に21時~の新井新監督のドキュメンタリーは面白かった。まだシーズンは始まったばかりで監督としての実績も成果も手腕も能力も未知数、語るには早すぎるが、新井貴浩という人間のリーダーのとしての出色の資質を感じさせるには十分だった。番組のタイトルになった「麦のように」は、原爆を描いたマンガ「はだしのゲン」から来ていた。「寒い冬に芽を出だし、育てる人の足に踏まれながら大きくなって、穂を実みのらせる麦のようになれ」というのが、原爆で亡くなったゲンの父の口ぐせだった。新井少年はこの「はだしのゲン」が愛読書でこのマンガから強い影響を受けたらしい。そして新井の野球人生もまさに麦そのものだった。二流扱いでプロに入った選手が猛練習の末カープの四番になりホームラン王を獲得しプロ野球選手会の選手会長になりそして監督にまで上り詰める。その逆転人生的なキャリアをみてもすごい人だと改めて思うが、番組の中でもしばしば出てきた超ポジティブワードは本当に人を惹きつける。つい4週間前、ファンが全員一瞬サジを投げそうだった開幕4連敗のときも新井は全く平然としていた。選手が叩かれる分は自分が矢面になって叩かれればいいと言い放っていた。器が違う。逆境がいかに人を造るのか一瞬にしてわかる発言だった。こういう監督のもとで成長する選手たち。きっとカープはこの先強くなると確信できた。

“麦のように強く”〜広島東洋カープ監督・新井貴浩〜 - スポーツ×ヒューマン - NHK

4年連続Bクラスに低迷する広島カープ。チーム再建を託されたのが新井貴浩だ。どう若手やベテランに接するのか。“新井流采配”の舞台裏に迫る。 【語り】吉川晃司 新井…

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