霞が関希望半減

今朝の記事から。「霞が関「東大卒」10年で半減 働き方改革の遅れ響く」この話はもう随分前から言われていた。いまから40年前の僕らの時代は優秀なやつは中央官庁の官僚になるのが当たり前な時代だった。優秀なやつは官僚か学者になって、あとは「民間就職」…ちょっと差別的な匂いが少し香る言い方だった。民間就職にもいろいろあって、人気の就職先は専ら銀行・保険。メーカーを選ぶのは当時は希少なほうだった。僕の大学のゼミの同期には某省の事務次官にまで登りつめた御人もいてほんとすごいなぁと思うが、言いたいこともいえず利害調整の嵐、毎日が臥薪嘗胆、忍の一時でさぞかし大変だろうなぁとも思う。官僚は昔からマスコミに叩かれやすい職業だったが、絶大な権力があり、またキャリア官僚なら官庁を辞めてからもまず仕事には困らないし、昔の官僚は定年後に十分財産形成できるご褒美があった。権力とカネと名誉が手に入るという点においては霞が関の仕事はいまも基本変わっていないと思うが、カネだけでいえば、才覚と人脈と胆力あればいまだと民間のほうが若くして大きな財産を手にできる。これは決定的に40年前と違う。起業も普通。スタートアップで資金を得て会社大きくしてIPOもよし大手に売却するのもよし、事業のほうがよっぽど価値がデカいということに気づいてしまった。わけのわからん国会議員の相手をしているよりはよっぽどいいかもしれない。使う、使われるで行っても自分で事業をやるほうがはるかに自由だ。GAFA系に就職して世界水準で勝負もできる時代。若いできる人にとってはそっちが面白いに決まっている。働き方が多様になったからこそ東大卒も選択肢が増えた。そう考えると、この結果は誠に健全なことのように思う。

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