勉強会
きのうはコーディネーター登録をしている「よろず支援拠点」の内輪の勉強会があった。非常に有益な勉強会だった。講師には、東京・板橋区立企業活性化センターのセンター長の中嶋修さんがお見えになった。リーマンショックの最中の2009年、経営難に陥った企業を救済しようと「板橋区 経営改善チーム」が発足、「どんなにお難しい案件でもチームで対応」「経営改善計画の骨子作成、金融機関同行、資金繰り表なども一緒に作成」などを掲げ、他の支援機関が対応しないような案件を手掛け、その実践はその後「板橋モデル」として全国に広がり、「よろず支援拠点」事業のモデルにもなったということで、中嶋さんその人がよろずの創始者みたいな人である。中嶋さんご自身も経営者時代に大きな倒産に見舞われ、自己破産を経験、文字どおりどん底に落ち、そこから這い上がってきたという他の人にはないご経験をお持ちで、なおかつ、御年75歳になられたいまもプレイヤーとして企業支援の最前線で立っておられる。モノが違う。昨日は一言一言に迫力と説得力があった。小規模企業基本法が10年前に成立して以来日本の中小小規模事業者の支援メニューは補助金を中心に拡充され、支援機関の種類、そこに携わる人の数も格段に増えたのだと思うが、こういう、本気の…というか、迫力のある人と組織ってなかなか一朝一夕でできるもんではない。中嶋さんの人間力が組織になったようなものだから他の人には真似ようがない。目の前の瀕死の事業・会社に対峙するのは容易なことではない。文字通り「医者」の立場だ。「家庭の医学」という本では人は助からない。やはり正しい見立てと専門家につなげる処方と処置ができる人が必要。文字通り企業支援の現場でそれを体現している人だなぁと感銘を受けた。中嶋さんのお話が聞きたいと全国で引っ張りだこになる理由がよくわかった。そして自分の仕事の「意味」も再認識できた。よい勉強会になった。