夏の読書-番外
「栗山ノート2」を読んだ後は満を持してこの動画。WBCを内側から密着取材した記録「憧れを超えた侍たち 世界一への記録」をアマゾンプライムで観た。いやー、面白かった。代表選手選考の会議の模様から、優勝決定の瞬間まで克明に、克明すぎるほど映像に残っている。文字通り後世に残すべき優れた記録映画だ。そもそもベンチから撮った絵なんて初めてみた。風景が違う。ベンチでの選手どおしの会話。ベンチ裏でのコーチと選手の会話、選手の表情。ああ、あの激闘の舞台裏はこうだったのかと、一瞬一瞬に目が離せない。準決勝の先発の佐々木。負けたら終わりの試合でメキシコに3ランを撃たれ先制され、4回で降板。ベンチ裏に下がってグラブを叩きつけ悔しがる佐々木。そして部屋の片隅で一人座り込み佇んで涙する佐々木。あの孤独と重圧と後悔、情けない気持ちはいかばかりだったろうか。韓国戦で右手小指を骨折した直後の源田。たぶんとても試合に出れる状況ではないことが源田の表情からもはっきりわかるが、「走塁なら問題ない」と言い張って試合に出続けた。そのときの表情も鬼気迫るものだった。大谷という選手がなぜすごいのか、あの態度、あの発言、あの雰囲気、この人のすごさがいかんなく伝わってきた。チームで戦うというのはこういうことなんだとよくわかる。大谷が最後、トラウトを三振にきってとって雄たけびを上げる。ベンチを飛び出し歓喜の輪に中に吸い込まれていくカメラ。こんな選手目線の絵いままでにあった?本当に秀逸。ブルーレイ、買おうかな。