100年

2023年9月1日。関東大震災から100年の日。100年前も大都会だった東京はこの日震度6の地震に見舞われた。震度6というのは僕自身熊本地震のときに経験済みだから、どんな揺れだったかはわかる。熊本の場合は直下の揺れで益城あたりで震度7までいったから地震としては熊本のほうが大きかったんだろうと思うし、震源は東京直下ではなくもっとはるか南の湘南のほう。被害は横浜や大船、藤沢のほうが大きかった。震源域だけみれば神奈川大震災といったほうが正確なくらい。それでも関東大震災が東京大震災みたいなイメージで語られ言い伝えられたのは、火災被害の大きさのため。10万人以上がなくなりその9割は焼死。竜巻みたいな火災旋風がおきて何千人死んだと伝えられる。先日のマウイの被害をみても大火災は飛び火が起きて一気に町中が炎に包まれるというのは映像的にも実感した。文字通り地獄だ。東京のような超過密都市でいったんああいう大きな地震が起きると、狭い道路が塞がれ、緊急車両が往来できず、けが人は放置され、火災も手つかずになるというのは、地震も都市生活も両方経験したからこそリアルに想像できる気がする。だからといって何か有効な予備的手立てがあるかというとなかなかない。ただひたすら「その日」「その瞬間」が来るのを待っているような気持ち悪さがある。地震大国に住む日本人の天命か運命のようなものかもしれない。

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