解なし

コロナ禍で昨年(2020年)の企業の債務残高は前年より50兆円以上膨らんだという。途方もない額だ。飲食・観光中心に需要が蒸発する中、会社を倒産させないために、無利子無担保+国の保証の融資が行われたので、企業、特に中小企業はなんとか潰れずにいる。しかし、いよいよ来年からその返済が始まる。みな戦々恐々としている。どうするのだろう。誰にも解がないように見える。もうこなったら令和の徳政令しかないという乱暴な話もあるけれど、本当にそれでいいのかという気もする。しかし、需要の蒸発含めてこの2年半に起きたことがあまりに異常かつ大規模すぎてもう正常にアタマが働かない。こういうときこそ、クリエイティブな解というものが本当に必要なんでしょうが何も思いつかない。国鉄の民営化のときは、国鉄の債務の37兆円のうちの25兆円を国鉄清算事業団という会社が引き継いで、で、これも結局うまくいかなかった。そもそもこんな小口の債権をひとつのところに寄せたところで回収などできやしない。劣後ローン的に、半ば資本化して15年塩漬けにすることくらいか。まぁ、それも問題の先送りでしかないかもしれないが、いきなり徳政令よりはマシかもしれない。いずれにしてもこの50兆円の中で不良債権化するものは間違いなく国民負担だということ。とても憂鬱な話。

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