広島サミット

憲政史上初のカープファンの宰相である岸田総理大臣。何気に支持率が堅調らしい。「国民の声に耳を傾ける」をモットーに朝令暮改を厭わず、ひたすら低姿勢・安全運転な政権運営。言語明瞭、声もよく、たいしたことを言ってないのにすごいちゃんとやっているように聞こえる。新しい野党党首も言語明瞭だが岸田さん以上に何を言っているのかさっぱりわらない系で、なんかどっちもどっち。やっぱり日本って国は、自分の主張・アジェンダ・カラーを持っている人よりはこうした無色透明系のほうがいいということなのか。しかし、そんな岸田首相も来年のG7サミット開催は地元広島と決めているらしい。広島は2016年のサミットでは外相サミットを開催した実績がある。何よりオバマが歴史的な平和公園訪問を果たした。今度はG7首脳が平和公園と原爆資料館に来る。すごいことだ。歴史的なサミットになるだろう。なんなら習近平もプーチンも呼べばいい。どんな核軍縮議論も原爆資料館を一見することに如かずだと思う。日本は戦後「西側」で平和と経済発展を享受してきたが、自由と民主主義は勝ち取ったものではなく与えられたもの。日本の真の「主義」や「原理」かというと、実はそうでもないと思ってきた。というか最近特にそう思う。自由と民主主義を賭けて中国と戦争するのか。日本の最大の原理は「不戦」「厭戦」だと思う。弱腰だろうがなんだろうが、戦争をしないということで戦後75年持ってきたし、いまもこれからもこのことが最大の国民合意であろうと思う。そのことを最もよく伝えるのが平和公園と原爆資料館。いい機会だ。日本の原理を広島で世界の首脳に理解されないまでも感じてもらおう。そのことができれば岸田さんは歴史に名を残すだろう。広島選出の総理としてはそれで十分だ。

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