「平和の時代」の終わり②
キエフはきょうにも陥落するとの観測。日本でも朝から首相が記者会見したりと完全に有事モード。遠い中央アジアでの出来事にいつになくとても敏感になるのは、このことが当然近い将来の台湾有事の前例になるであろうことを僕たちはみんな感じているから。さっき日経電子版に、前のFTの編集長の記事が出ていた。「プーチン氏が一番恐れているのはウクライナにNATOが拡大することでない(中略)本当に恐れているのは、民主主義が自国の玄関先にまで迫ることだ。だから、ウクライナが独立国家として自らの意志で選ぶ権利を否定したいと考えている。これこそが、プーチン氏がウクライナの征服を命じた理由だ。」「プーチン氏は西側の衰退という物語を信じている」「西側の民主主義諸国が長期間の対峙に備えた胆力を持ち合わせていないことに賭けている。」全て辻褄のあう説明だ。「核戦争」という言葉まで持ち出して西側を脅している。現に西側は武力では手出しできないし、しない。かくしてキエフはあっけなく陥落する。こんな理由で隣国をいともたやすく力業で転覆させることが許されるのだとしたら、僕らの住んでいる世界の前提が大きく崩れる。まるで中世の世界だ。プーチンはとんでもない化け物だと思う。