博多?福岡?
4ヶ月ぶりの福岡。大濠公園から福岡城址公園を満開の桜を眺めながら歩いた。行き交う人はみなマスクをつけているものの人出は多く、ようやく元の日常が少し戻ってきたことを実感できた。それにしても… お城は「福岡」。駅は「博多」。ラーメンも「博多」。「福岡ラーメン」とは絶対に言わない。知っている人は知っているが、江戸時代、市内を流れる那珂川の西が武士の住む福岡、東は商人が住む博多と、きっちりゾーニングされていた。明治になって東西統合して新しい市制を発足させるというときに町の名前を「福岡」と「博多」のどちらにするか、町を二分する大騒動になったらしい。結局僅差で「福岡市」となり、そのとき妥協策なのか懐柔策なのか、開通間もない鉄道の駅名は「博多」を採用する、ということになった。しかしもともと「福岡」という地名は黒田藩が岡山かどこかからもってきた外来地名。ご当地はやはり祭りも食べ物も昔から人々の生活に根付いたものはみな「博多」なのだ。納得。日本最古のチャイナタウンと言われるだけのことはあって、大陸との交流の最前線にあって、昔からダイナミックな多様な街。好きだなぁ。