ポッドキャスト先生

きょうも都合3時間以上クルマを運転していたのでラジオのポッドキャストに耳を傾けていた。兼原信克さんという元外交官で安倍内閣で内閣官房副長官補を務めた人の話がむちゃむちゃ面白かった。この人の話は初めて聞いたが、切れ者の官僚は出来が違うなあと思った。中でも印象的だったのは、「核兵器は心理的兵器である」というフレーズ。例えとして「銃」と「くだものナイフ」くらいの非対称性があって、くだものナイフしか持ってなければ銃の威嚇には腰が砕けてしまう。腰が砕けてしまえば勝負あった、である。なので、実際使われれば何百万人という死者を出してしまうこの究極の大量殺戮兵器をいかに使わせないか、使用を思いとどまらせるかの心理戦がこの兵器の全てであると。核拡散防止条約に批准している日本は核を持てない。隣国に核を持つ強権国家が3つもある日本は誰が見ても絶対絶命の状況にある国だ。30年以上前の冷戦時代はそうではなかった。ソ連は日本が対峙しなくとも米国が自分マターとして思い切り対峙してくれていた。中国は後進国だった。北朝鮮はもっとそうだった。この30年でぼやぼやしているうちにいつの間にかライオンが3頭もいる檻に入ってしまったようなものだ。ウクライナ侵攻の日本にとっての教訓は強権国家はいまだにアタマも行動も19世紀であるということだ。77年前に日本が敗戦したときはいまのロシアのように、こんな危険な国は徹底して武装解除しなければということで憲法も変え完全丸腰にさせられたわけだが、77年たっても「大丈夫、アメリカが僕らの代わりに悪い奴らを撃退してくれるから」という考えと体制はどう考えてもやはり非常にまずい。万万が一にも東京に核をぶっこまれたら本当に日本は終わる。いかに日本に核を使わせないかをいまこそ国民挙げて考えるべきときだときょうはつくづく思った。

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