事故なき世界
うちにはクルマが2台ある。ひとつは専ら仕事で使っている2014年製トヨタ・アクア。もうひとつは2017年製ホンダ・フリード。フリードはホンダセンシングという安全運転支援システム搭載で、車間距離を一定に保つオートクルーズ機能があって、これが本当に安心機能。高速運転には欠かせない。一方のアクアはそれがないので、不安というわけではないが「あったらいいのに」と思うことがしばしば。最近外出が多くクルマを運転する時間と距離が増えてくるとなおさらだ。先日、とある町で板金塗装の事業者さんと話することがあった。町の板金屋さんといえば昔はどこにでもあったが、いまは淘汰の時代らしい。クルマが売れなくなったといいながら車両保有台数は高止まりしている。まだ減っているわけではない。それなのになぜ淘汰?と思ったら、事故車両が激減しているらしい。板金屋さんの仕事って事故車の入庫・修理に依存しているのだ。経産省の調べではこの20年で自動車事故の件数は3分の1になったらしい。死亡者数の減少はシートベルトの普及啓発やクルマそのものの剛性・安全性によるものだが、事故件数自体が大きく減っている。それは自動ブレーキが登場した時期と重なる。トヨタハリアが2003年で市販車で搭載し、スバル・アイサイトが2010年代に猛烈に宣伝を初めて一気に広がった。知らなかったが昨年11月からは新車は全てこの衝突軽減ブレーキの搭載が法律で義務つけられているらしい。交通事故は保険があればいいというものではなく、いろいろと人の運命を変えてしまう恐ろしいもの。この調子でいくと、スバルが掲げている「2030年までに死亡交通事故ゼロ」は夢ではないかもしれない。