20代の保守化

今朝の日経新聞1面は「自民、30歳未満で4割切る」という見出しで、かつて安倍政権下の参院選で42.5%あった30歳未満の自民党への投票率が今回は」37.8%と、5ポイント近くも減ったという話。自民党を離れた票は維新とか参政党に向かったという分析もついていた。岸田政権は支持率は高いが「何もしない」「何も決めない」政権だと保守層の人たちからはすこぶる評判はよくない。政権の軸足が保守の安倍さんに対してどちらかというとリベラル、安倍さんのカウンターバランスのポジションを敢えてとっている、ということに加え、維新や参政党はある意味自民より「右」というか保守であるということを考えると、要は30歳未満はすごく「保守」寄りということかもしれない。もはや、55年体制の遺物である「保守」「革新」という考え自体が古いのであるけれど、別の言い方をすれば、僕の理解だが、国の存立基盤、即ち安全保障とか防衛とか経済とか年金とかの問題を、国家や世界との関係とかより巨視的俯瞰的な観点で考えていく立場が「保守」ということで、20代、いわゆるZ世代にはそうした言語や観点がより受け入れられているということだと思う。安倍さんが亡くなって増上寺に献花に行った人は高校生含めた若い人が驚くほど多かったという話とも符合する。保守を全否定することでしか存在意義を示せない「古い野党」はいよいよ居場所がなくなってきている。

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