人生に寄り添う歌

きょう9月20日は、敬愛する小田和正の誕生日らしい。1947年生まれの彼はきょうで御年75歳。後期高齢者の仲間入りだ。小田さんは文字通り巨人、怪物の類だ。この歳で往年の美声をいまだに保ち、全国コンサートをやっている。彼がバリバリの現役かつフロントランナーだという事実は人生100年時代の到来をリアルに感じさせてくれる。一方で、現役を去る人たちもいる。当然だ。吉田拓郎の引退はやはり衝撃だった。昨日はテレビで財津和夫の最後のコンサートの密着ドキュメントをやっていた。財津さんと小田さんは同い年。僕らが高校生のときはオフコースかチューリップか人気を二分する勢いだった。昨日財津さん本人も語っていたが、その溢れる才能のほとんどは70年代に楽曲となりいまだに愛されているが、80年代、90年代のチューリップや財津さんの足跡は探してもあまり見つからない。しかしそれはそれでいいのだ。彼の珠玉の楽曲はいまだにこんなに愛され、最近は20代の若い人たちにも再発見されているらしい。単にいいメロディライン、いいリリックというものを超えて、長い間市井の人々の人生に寄り添ってきた歌なのだ。本当にそう思うし、そのことが昨日はよく取材され表現されとてもいい番組だった。癌を患い一度は死に直面した財津さん。そのことは知らなかった。小田さんと違ってもう往年の美声は出ない。ある意味ボロボロの姿でステージに立つ財津さん。ファンの感涙をみて自分も感涙にむせぶ財津さん。これはこれでいい人生、いい歳の取り方だなぁと思って僕も見ていて涙が出た。行きたいなチューリップのラストコンサート。熊本講演は来年4月2日。

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