Great Resignation
きのうぼーっとテレビを見てたらこの言葉に出会った。大量離職時代。いま世界各地でこれまで類を見ないほど多くの働く人々が現状に辟易し自発的に離職しようとしているのだそうだ。僕がかつてのようにいま大企業の管理職の立場にあったなら夜も眠れないくらい衝撃的な話だったろう。他方自分自身を翻ってみてみれば自ら進んで企業を離職し独立して自由を手に入れた口だから自分は大量離職組に整理されるのかもしれない。大量退職時代を扱うWeb記事で離職の理由として7つ挙げている。(https://www.hays.co.jp/blog/why-are-so-many-thinking-about-quitting)①安心して転職活動が出来るようになったと感じている ②コロナ禍で自分の生活を振り返る余裕が生まれた ③オフィスに戻りたいと思わなくなった ④バーンアウトしてしまった ⑤キャリアを再構築したいと考えている ⑥経済的な理由で転職を検討 ⑦自分がやりたい仕事ではないと気付いた 等々。どれもなるほどな感じの理由。結局3年前にコロナで半ば強制的に始まったリモートワークで多くの人が「気づいちゃった」というのが大きいのでは。でないと、世界同時現象をうまく説明できない。転職や独立ならまだ理解できるが、最近アメリカではアンチワーク(反労働)運動が広がっているという。かつて我々は「幸せ」を手に入れるためにはキャリアパスや企業での地位が必要で、そのために一生懸命に「働く」ということを許容し納得し積極的に求めていたはずなのに、コロナを境に「働く」ということが、虚しく意味もなくときに健康を害し自身の大事な自由な時間を搾取する悪しきものだという認識に変わったというもの。働くことそのものを否定するのはどうかと思うが、少なし、自分の大事な時間を職場のクソ上司とクソ上司に命じられるクソ仕事に全部捧げるのは無意味だ、という感覚ならわからなくもない。ゼロコロナやっているのは自分の国だけじゃねぇかということにW杯の中継映像をみて気づいちゃったお隣の国の人のことを僕らは笑えない。資本主義の前提というべき勤労という概念をいま若い人たちが崩そうとしているのかもしれない。