ABEMAの衝撃

W杯サッカー。優勝候補のブラジルが日本が負けたクロアチアにまさかのPK戦敗退。にわかサッカーファンの僕にもわかるくらいの衝撃ニュースだ。つい数日前日本がPK戦でクロアチアに敗れたことの深い傷になんとなく薄皮のかさぶたができたかもしれない。「にわか」の僕でも日本戦のテレビ中継は観たくらいだから日本中が熱狂してテレビにかじりついたのかと思いきや、初戦ドイツ戦のNHKの中継の視聴率は35.6%だったらしい。死の組の初戦、しかも相手はドイツ、敗色濃厚という前評判を割り引いても、そんなものか、な数字。前回のロシア大会の初戦の平均視聴率は48.7%。20年前の日韓大会のときは確か7割近かったと思う。35.6%って「紅白」より低いじゃんと思ったら、からくりがあった。インターネットのABEMAが相当視聴者を奪い去ったようだ。当然だ。自分の家でなくても外でもテレビのない友だちんちでも簡単にスマホやPCで観れる。しかも64試合全試合無料中継。相当な数のアクセスがあっただろうにほとんどフリーズすることなく配信し続けているらしい。すごい。他方、こんな4年に一度の希少な国際メガスポーツイベントで10ポイントも視聴率が落ちるなんてテレビ業界も広告業界も弩級の衝撃だろう。僕はNHKは日本という国にとって絶対必要な報道/コンテンツクリエーション組織だと思っているし、国民皆納の受信料というビジネスモデルについてもこれを支持する立場だが、今回のABEMAはNHKの存在意義にまで衝撃が及ぶかもしれない。NHK云々の前に純粋な広告モデルで成り立つ民放はもっと衝撃なはず。民放5局は多すぎるしどうせ同じようなコンテンツを垂れ流しているのなら要らないと思う。新聞の衰退と絡めて民放局もいずれ改編されてほしい。

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