Exit Japan
外務省の統計では、海外で暮らす日本人が2022年10月時点で約134.5万人、30年前の1991年の約66万人から倍増しているのだそうだ。この中で「永住者」の数は約53.7万人で統計をとりはじめてから過去最高に達したらしい。理由は明らかだろう。停滞する経済、上がらない賃金、いわゆる失われた何十年という長きにわたる停滞に加え、高齢化と人口減少が誰の目にも明らかになって、これから特に地方においては本当にコミュニティがビジネスが経済が維持できるのか、難しいことを知らなくても普通にわかる時代になった中で、社会の互助の象徴だった年金制度の維持がかなりクエスチョンになってきた。僕らのようなもう高齢者はさておき、まだ未来のある現役世代、そしてその次の世代が自分の人生、子どもの人生を考えたとき、このまま日本にいて大丈夫かと考えるのは自然なこと。加えて米ロ北朝鮮の悪の枢軸国に囲まれて周辺地域で軍事紛争の可能性が高くなっていることも大丈夫かと思わせる理由だと思う。そういう予防的なことだけではなく、英語が喋れて英語圏で勉強したり仕事ができたほうがキャリアの可能性は格段に広がる。豊かになるチャンスが広がる。日本にいるしか選択肢がなければ日本で頑張るしかないが、日本以外の選択肢がある人がそれを選ばない理由はない。国会のくだらない「論戦」をときどきテレビで見ていると本当にこの国は終わっているなあと僕も思う。まるで学級崩壊だ。かつて地方を捨てて大都市東京に集中した時代、東京一極集中といわれる時代が長きにわたって続きいまも続いているが、これからは日本がまるごと若い人たちに見捨てられる「Exit Japan」の時代がもうそこまで来てる予感がする。