あと2ヶ月
この週末行った広島の街はいつにも増して活気があるように見えた。駅周辺は駅ビル新設の大工事中。予想してたのよりは結構「デカい」造りで驚いた。街中ではサッカースタジアムが建設中。全て25年の春に竣工予定らしい。そしてG7サミット。「あと60日」の表示をみて、そうか、もうそんな時期かと思った。過去、東京開催以外は沖縄、洞爺湖、伊勢志摩と、警備上の都合から都会を避けた開催地選択だったが、今回はいちおう100万人の都市での開催。G7の各国の首脳が一堂に広島に会するなんて広島出身者としてはやはり誇らしいことだ。そして何よりもあの原爆資料館を全員が訪れるというのが一番意義深い。当時50万人の非戦闘員が多く住む都市に原爆を投下するなど、実際には惨禍という言葉では包摂できない最高レベルの戦争犯罪だ。戦勝国アメリカがやったことなので戦争犯罪という整理が公にはされていないが、どんだけ悲惨なことが起きたのかは資料館に行けばわかる。爆心地では人々は遺体も残らぬ形で瞬時に焼け溶けた。多くの女性や子どもが犠牲になった。黒焦げになった三輪車や子どもたちが着ていた衣服がそのまま展示されている。原爆がいかに無残で人道に反する兵器かということはあの資料館にいけばわかるし、いかないとわからない。核に戦争抑止力があるのはわかる。相手が持つなら自分も持たねばという理屈もわかる。しかし二度と絶対に使ってはならない兵器だということはあそこにいけばアタマというよりココロで理解ができる。G7トップの今回の原爆資料館見学がその後の世界に何をもたらすのかはわからないが、かつてなく連帯とコミュニケーションのレベルがG7首脳間で高まっている今日、戦争観や平和観に必ずやインパクトをもたらすはずだと思う。その意味で今回のサミットはこれからの歴史における意味が大きいはずだ。命がけで遂にウクライナまで行った岸田さん。いろいろ言われるが、この1年半やってきたことはなかなかなものだ。是非広島サミットを通じてG7における日本の確固とした役割と発信力を見せてほしい。