広島サミット②

昨日午後とある喫茶店で休憩していたら「ゼレンスキー大領領、広島でG7サミット対面参加へ」というニュースが飛び込んできて声をあげるくらいびっくりした。そしてきょうゼレンスキーは実際に広島にやってきた。すごい。巷間間近といわれる対ロ大規模反転攻勢を控えてこのサミットはさしづめ「ゼレンスキー壮行会」的な趣になる。そしてそこにゼレンスキーとG7リーダーだけではなくて、招待されている韓国、オーストラリア、インド、その他グローバルサウスの面々もその場に同席して写真に納まったりすると、もうこれは完全に壮行会。中ロの孤立を際立たせるにはこれほどの「絵」はない。誰がこのシナリオを考えたんだろう。議長国日本のスタッフワークの妙というか優れた仕事だと思う。「先進国サミット」という名前でこうして首脳が集まりだしたのはもう45年も前のこと。その頃は、冷戦時代、米ソが対立し、米ソの2国が世界の秩序を決めていた。日本は「先進国サロン」のメンバーというだけで晴れて一等国の一員、という心地よい自己肯定感を国民が味わい、満足だったが、日本の首相はみな英語もロクにしゃべれず、他の首脳から明らかに相手にしてもらっていない感じだった。それがいまや首相も外相も流暢に英語を操り各国首脳と談笑し、しかもこうして世界を驚かす舞台を用意しやりきるなんて、すごい進化だ。綿密に計画をたてる、根回しする、約束したことはきっちりやり切るという日本人の美徳は、こういうバックエンドのスタッフワークやファシリテーションにすごく向いているはずだ。広島サミットの成功は、こういう優秀な黒子としての日本の存在感を高めることになるんだろうなぁと思う。

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