ソウル・フード

実家のある広島に来た。久々に冷凍でないお好み焼きを鉄板の上で食べた。心が震えるほど美味しかった。コロナが終わった気がした。広島の人にとってはお好み焼きは言わずと知れたソウルフード。「広島焼」などと間違った俗称には韓国の独島問題くらい激しい感情的な反応をする。昔はどこの高校にも「お好み焼き研究会」とかあって、独自の歴史と進化を研究する人たちがいた。広島のお好み焼きは諸説あるが、原爆の焼け野原にあった屋台に発祥すると言われている。文字通り灰燼に帰した広島の人々の空腹を満たす食べ物だったから、皆が食し愛した。カープとお好み焼きはいまや広島の2枚看板だが、どちらも戦後の焼け跡から生まれたもので、復興とともに生まれ育てられたコンテンツ。僕らが子どものときは小学校区にはどこも結構な数のお好み焼きがあった。土曜のお昼はまず間違いなくお好み焼き。なんなら日曜日の夜も家族でお好み焼き。マツダ勤務時代、関東出身の同期から「こんな粉モンを主食にする広島人は理解ができない」といわれ、それこそ僕らは理解できないコメントだった。我らが「おたふくソース」の調べでは、人口1万人当たりのお好み焼き屋さんの店舗数は広島がダントツの多いらしい。(https://www.otafuku.co.jp/otafukunote/detail/?t_id=21)ああそうですか、としか言いようのないデータではありますが、愛のバロメーターとしては十分だ。きょうは何のオチはないが、たくさん書いてスッキリした。

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