巨大竜巻
きのう、アメリカ中西部で竜巻によるとてつもない被害が起きた。米南部ではここのところ異常な高温が続いていて、ここに低気圧に伴う寒気が南下してぶつかって大気が不安定になったということらしい。ニュースでは今回のは巻き込んだモノが高さ1万メートルまでの高さに巻き上げられる壮絶なもので、特に巨大なものらしい。日本の竜巻被害とはスケールが違う。想像を絶するとはこのことだ。30年前にイリノイ州シカゴに2年住んでいて、一度は竜巻のタッチダウン寸前のものをみた。昼間なのに真っ黒い雲が空を覆い、あたりは真っ暗になる。いまも鮮明に覚えている。あのときは本当に恐怖に襲われた。アメリカに渡ったのは6月だったが、行ってすぐに驚いたのは雷雨のすごさ。ものすごい稲光と雷鳴・落雷の音が一晩中するのだ。大げさではなく、「一晩中」。初めてそれに遭遇した夜は驚きと恐怖でまんじりもできかった。北極の冷たい空気と赤道の暑い空気が何にも遮られることなくガチンコでぶつかるのがこの中西部の大平原。今後温暖化で寒暖差がもっと大きくなっていけば、こういうことはもっと頻発するのだろう。山火事も竜巻も気候変動はどれも嘘っぱちだという陰謀論を信じている人がいまだに多いアメリカ。ああ、また国論分断のネタが増えた。