ウクライナに降参しろという人
Facebookにこんな投稿がしている著名な人がいた。「いっときはウクライナが降参し、すこしでも両国の被害を減らし、第三者的、国際的な中立機関が、この戦争の原因と被害状況、攻撃内容などを冷静に調査しそれぞれの責任をとらせることが必要なのではないでしょうか」つまりロシアにも少しの理があるかもしれないから第三者が聞いてやれと。こんなことマジメに発信する人が本当にいるんだなぁとかなり驚き、そして怒りを覚えた。他国の主権を完全無視する形で白昼堂々突然侵略し、民間施設を攻撃し、民間人を虐殺し、ウソで固めたプロパガンダを流し続ける政権/政府に何の理があるというのか。どういう神経でウクライナに「いっとき降参しろ」ということがいえるのか。バカも休み休み言え。この人、きれいなことを並べてもっともらしい言い方しているが要は他人事(ひとごと)なのだ。日本と言う国や自分にはこういうことが降りかからないときっと思っている。太平洋戦争が終わったとき、もしロジアが日本の戦後統治に加わっていたらいまの日本はないはずだ。自由と民主主義の国になった日本で生まれ落ち生きてきた僕はロシアや北朝鮮や中国のような国に占領・統治されるくらいなら死んだ方がましだと思うし、もしそうなりそうになったらきっと戦うと思う。今回のことでわかったことは「戦わなければいけない戦争がある」ということだ。ゼレンスキーはまさにその一点でいまや西側世界のアイコンだ。「チャップリンがチャーチルになった」と言われているらしい。85年前に中国を侵略し戦争の惨禍を東アジア全体に広げてしまった日本はもう二度と他国を侵略しないということを誓い憲法から作り替えた。しかしロシアのような犯罪国家から突然ぶっこまれる不条理な侵略がこの21世紀にも起こりうるという現実にどう対応するのか国民の誰もきょうまで現実感をもって考えたことがなかった。戦後70有余年。この間、ロシアがソ連以上の筋金入りの「ならず者」であることが白日のもととなり、貧しかった中国は超大国になり、北朝鮮までが核保有国になった。日本の安全保障とか防衛とかをいまほど真剣に考えてこなかった自分を大いに恥じている。