移ろう時代

60年も生きていると、いまさらながら時代の移り変わりというものを俯瞰的に見れて面白い。僕が小さい頃、そうだな、1970年(昭和45年)くらいまではクルマを持っているおうちはあまりなくて、移動は須らく公共交通機関だった。小学校の周りには商店街があって母は毎日の食材の買いだしにそこに行かねばならなかった。肉屋、八百屋、酒屋、花屋、文房具屋、お好み焼き屋… 一通りのものがあった。それが10年もするとどの家庭もクルマを持ち、80年代後半には郊外に大型ショッピングモールができ始めた。新幹線や高速道路も80年代、90年代に急速に整備された。人々は移動の自由を手に入れ、安いもの、便利なものを買い求めて激しく動き回った。小学校前の商店街が寂れたのはその頃だ。きょーび、JRがどこも赤字路線ばかりなのは間違いなくこの50年のモータリゼーションの当然の帰結だ。しかしそのクルマももう売れなくなっている。保有台数こそ横ばいだが、新車はもう売れない時代。いわゆる登録車はピーク時の半分だ。加えて最近の若い人は免許すら持たない。おまけに年寄りは免許を返上しろと言われる。保有台数は間違いなくこれから減少に転じる。モノは須らくネットで手に入る。実際、僕自身仕事以外ではわざわざガソリン消費して街中まで動くことも少なくなった。ネットは消費する場だけではない。ネットで「稼げる」時代になった。事業者や士業の人でYouTubeチャネルを持っているのは珍しくなくなった。あらゆることが動画で発信される。ブログ書いてアフィリエイト収入で月何十万円も稼ぐ人もざらにいる。こういう生き方・働き方が選択肢として実際に出てきたのは本当にすごい。いろんなところで人不足、採用難といわれるが、そりゃそうだ。組織に入って下積み何十年という我慢しなくてもネットで自由に勉強し成長し稼げる。リアルな世界は今後どうなっていくのだろう。昭和のアタマではもう想像ができない。

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