国葬

安倍さんの国葬が終わった。仕事中だったのでテレビの生中継は観れなかったが、あとで知った菅さんの弔辞は、ニュースでみて、新聞で全文を読んで、本当に胸に迫るものがあった。歴史に残る弔辞だった。「あなたは我が国日本にとっての真のリーダーでした。」というくだりは特に印象に残った。日本国の首相という地位にあったからリーダーなのではない。「国難を突破し、強い日本を創る。そして真の平和国家日本を希求し、日本をあらゆる分野で世界に貢献できる国にする。」そういう信念と覚悟と行動をもって、菅さんは安倍さんを真のリーダーだと言っている。これは本当に核心を突いた話だ。あるラジオ番組では、安倍さんは「世界に開かれたインド太平洋」という、大国化した中国と対決するのではなくコントロールするための枠組みを考えだし発信しリードしたという点でおそらく世界史に記憶される政治家だと言っていた。そうした偉業も、世界の中における日本、自由と民主主義を後世まで享受できる日本にするという信念と覚悟があってこそだと思う。敗戦国としてスタートした戦後の日本は吉田茂のリーダーシップにより米国傘下に就くことで奇跡の復興を果たした。ことと次第によってはそうでない選択肢もあったかもしれない。いまは当たり前になった日本の自由と平和と繁栄は常に政治の意思、決断によってもたらされてきた。そうした歴史の上で、安倍さんはこの10年余で日本の役割をさらに能動的で牽引的なポジションに変えた稀有な政治家だ。無形資産という言葉があるが、彼が日本という国の地位やレピュテーションにもたらした功績は計り知れない。テロにより非業の死を遂げた安倍さんに対し世界から寄せられた弔意はそのことを物語るし、だからこそ尊い。それに応えるにはやはりこの形しかなかったし、やってよかったと思う。それにしても今回のことで立憲民主党の醜悪さ、レベルの低さにはほとほとうんざりした。このことについてはまた日を改めて書きたい。

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