天丼が不味くなった話
一昨日の気仙沼からの帰り、気仙沼出発が夕方になったので九州まではたどり着けず東京に一泊した。投宿先はお馴染みの神田神保町。外はあいにく小雨模様。傘を持ちあわせていなかったのでチェックイン前にお気に入りの天麩羅屋さんに寄った。閉店間際のお店は客はまばらも、サラリーマン集団と思しき4人のグループの隣に一人通された。メガバンクの人たちらしい。お酒も入って楽しそうに話している。着座すると話の内容は否応なくがんがん聞こえてくる。後輩の誰それがメンタルを病んだ、どこどこ支店のあいつもメンタルになった、上司のあいつに詰められた… 延々とメンタル話が続く。いったい御行は何人そんなことになってんだ!そんな話、楽しそうにするんじゃない! 昔から赤ちょうちんというかお酒が入れば会社と上司の悪口の話で盛り上がるのはサラリーマンの常とは思いつつも、何か強烈な違和感を感じて、天丼が全く美味しく感じられなかった。「半沢直樹」の世界はフィクションではないのだ。完全なる「内向き、上向き、後ろ向き」な人たち。いったいこういう文化はどこからくるのだろうか。僕がいた前々職の会社は少なし絶対こんな話で盛り上がるような人々ではなかった。もう少し世の中というもの、目線はいつも外にあった。業種の違いといえばそれまでだが、やはり同質性の強い組織はこういうことになりがちなんだろう。これ以上こんな話を聞くのは嫌だったのでそそくさとお店を後にした。