危険水域

時事通信が昨日岸田内閣支持率が30%を割ったと伝えた。人の携帯にランダムに突然自動音声で電話かけてくる世論調査(あんなのに時間使って答えるやつがいるのかといつも思うが)と違って、今回は個別面接方式で回収率が6割を超えるという結構ちゃんとした調査のようだから、この結果はたぶん深刻だ。日本もアメリカ同様世論はとっくに分断しているので誰が総理大臣やろうが自公政権にはとにかく不支持という人は固定的にいるはず。この急激な支持率低下はおそらく身内の自公支持層/保守層が離反し始めた結果だと思う。やるべきことをやらない、やっても遅い、ショボい。万事リアクティブ(受け身)という評価が定まり、底が抜け始めた感じ。身内の離反は構造的なものだから結構この内閣はもたないかもしれない。ちゃんと目標を明確に定めて現実とのギャップを粛々と埋めていくのが戦略。僕らの世界でも、「戦略」は、①理念と②明確なゴールと③正しい現実認識、の3点セットで自ずと定まるんですよと中小企業経営者さんには説明する。その基本中の基本がこの内閣にはできていないという評価なんだと思う。昨日、とある温泉旅館の経営者さんの悲嘆の独白をSNSで読んだ。旅行割のこと。外食と旅行がコロナ感染拡大の諸悪の根源とされ不本意な臥薪嘗胆状態が2年半も続き、ある日突然に旅行割だ、インバウンド解禁だ、マスク不要だとなった。いったい国は何を考えているんだと。突然どーっと来られても受け入れる側は固定費節減で人を採っていないので準備ができていない。結局家のものが睡眠時間を削って不眠不休で身体壊す寸前のところでやらざるを得ない..云々。国への不信感の塊のようなメッセージだった。クルマに例えれば、アクセル・ブレーキの踏み方がめちゃくちゃでハンドルさばきも乱暴で、とても乗ってられない、という感じか。平時と違い未曾有のことが立て続けにいくつも起きている時代だから急ハンドルになるのはわからないでもないが、そもそもの自分の考えや対処方針のような「コア」がちゃんと国民とコミュニケートできてないからこうなるのだと思う。誰かに怒られたら動く、というようなことだから、遅いだ、ショボいだと言われる。やっぱ、次は河野太郎だな。どうせ替わるのなら早い方がいい。

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