W杯開幕間近

野球のシーズンが終わったと思いきや、あと2週間で、4年に一度のW杯、カタール大会が始まる。カタールで思いだすのは、あの「ドーハの悲劇」、ちょうど29年前の1993年10月28日だった。この年にJリーグがスタート、それまでサッカーに興味になかった僕も周りも「にわか」サッカーファンになった年だった。当時僕が勤務していたマツダには日本リーグ所属のサッカー部があった。週末になると社内放送で試合の案内があったが、バスを仕立ててお弁当まで用意してくれてもリーグ戦の試合を観にいく人は稀だった。それがプロ化した途端チケットがとれない人気興行になった。すごい変りぶりだった。プロ化した93年当時、元マツダサッカー部だったサンフレッチェの選手はマツダの社宅住まい。前年アメリカから帰国した僕が住んだ社宅には、今回日本代表監督を務める森保他サンフレッチェの選手が何人も住んでいた。ちくしょう、あのときサインもらっておけばよかった。そんな93年だったからドーハの悲劇で記憶されることになった試合は深夜なのにみんなテレビで応援していた。あとで関西電力に入って聞いた話だが、毎日の電力需要予測というのは天気や気温、大規模イベント等気象社会経済あらゆる要素を回帰分析して分単位ではじきだすらしいが、「深夜のサッカーテレビ観戦」は当時まだ回帰分析のパラメーターに含まれていなかったので、想定外の需要急増であの夜は全国的な大停電の危機だったらしい。そりゃそうだ、秋の深夜に電灯、テレビ、ピザ焼くトースター等々電化線品フル稼働すればそうなる。閑話休題。あれから29年。昨日発表された代表選手はサッカーに興味のない僕からするとほとんど知らない名前ばかりだが、選ばれた選手のほとんどが海外クラブ所属だということに正直たまげた。Jリーグクラブ所属の選手は数えるほど。Jリーグができたおかげで、日本の有能な若い才能が海外でもまれ花開かせている。そして、空元気ではなくてまじめにドイツ、スペインに勝つと言っている。すごいことだ。高い理念と志を掲げて始まったJリーグの夢が今年は叶うかもしれない。サッカーファンでない僕も今回のW杯はちゃんと観ようと思う。

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