すずめの戸締り

話題の映画「すずめの戸締り」を観てきた。FBでいろんな人がよかったとコメントしていて、東京・御茶ノ水辺りの情景が細かく描かれていると聞いたので、それだけの興味で前知識ほぼゼロで観てきた。新海誠作品は「君の名は。」「天気の子」に次いで観るのは3作目。今回も確かになかなかよかった。九州・宮崎を舞台に物語は始まるが、それがいろいろあって旅が始まり、最後は宮城・三陸へとつながっていく。前知識がなかったのでまさかの展開だった。こんなに真正面から311のことを扱うアニメ作品は初めてかも。311からもうすぐ12年。僕らにとってはまだ昨日のことのようだが、311をリアルタイムで知らない子どもたちも確実に増えている。それだけ時間が経ったのだなぁと改めて思った。あと、地方の過疎化もテーマのひとつだった。Wikiには「人々の思いや記憶が眠る廃墟を悼み鎮める物語を作ろう」という新海監督の想いからこの作品ができたらしい。やはりこの人の視点や発想はユニークだ。前作のように宇宙や天気・気象に敬虔な気持ちを持つのは誰しもあることだが、廃墟にまでこうして想いを致すなどなかなか思いつかない。「鎮める」というのは日本独特の宗教観だから、この作品は海外に対しても結構インパクトがあるかもしれない。

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