球際
スペイン撃破、アジア初の2大会連続決勝T進出で、まるでW杯に優勝したかのようなユーフォリア気分が日本中を覆っている。昨日のテレビはどこのチャネル、どこの時間帯もサッカーだった。そして、あの世界を驚かせた三苫の切り返しの決定的瞬間の写真。究極の球際だ。きっとこの先も長く長く伝えられる歴史の1ページになる写真だ。今回日本代表の試合をずっとみていて、この「球際」という言葉で表現される、細部の細部、一瞬のまた一瞬に勝利の行方が宿っているということは本当によくわかった。名将岡田武史は「勝負の神様は細部に宿る」と言ったそうだが、その意味がこの写真を見ると噛みしめるように伝わる。仕事にも通じる真実がある。諦めない心、と言うのは簡単だが、実際の現実世界では諦めも肝心、早く転地転戦したほうが得、みたいなことは多々ある。球際にこだわる日々や一瞬を積み重ねていかないと、諦めない心は育たない、そもそも持てないんだろう。ともすれば効率とか単価とか生産性とか、仕事柄僕らはそういうことに目がいくし問題にもするが、効率や生産性では語れないのが、この「球際」なんだなぁと思った。