我が振り直せ
ここのところ毎日テレビの話ばかり書いている気がするが、NHKの朝ドラ「舞い上がれ!」が目が離せない展開になっている。ドラマでは、リーマンショックで経営が悪化したネジ製造の中小企業の社長が会社をなんとか残すために七転八倒、心労で心身ともにスタボロになる中で、心筋梗塞で突然亡くなった。会社を支えてきた基幹社員も相次いで退職、残された奥さんは、自分がトップを承継するのは無理と、泣く泣く会社を畳む決断をする、というのがきょうの展開。リーマンショックでなくても、この数年コロナ禍でどこも経営が苦しくなり、代わりがいないので自分が無理するしかない、資力も体力も気力もギリギリのところで踏ん張り続けている社長さんはいまのご時世たくさんおられるので、ドラマはものすごく現在進行形的なリアリティがあってついつい引きこまれる。実際問題、突然死は他人ごとではない。自分だって、いつ心筋梗塞や脳梗塞で突然この世を去るかもしれない。自動車事故で不慮の死を遂げるかもしれない。「きょう、死ぬ」と思って朝を迎える人はいない。死は結構な確率で突然にやってくる。人生100年とか言われてせっせとライフプランを書くときはあと25年や30年は生きる前提で書くが意外に明日終わってしまうかもしれない。自分が死んだとき死後のことの指示書を準備できている人なんてほとんどいないだろう。僕らの歳で遺言なんて書いて準備している人なんて皆無だろう。事業承継が大事と他人様にはいうけれど、全く自分ごとにはなっていない。...てなことを朝からいろいろ考えさせられるドラマである。