規範

ここのところ毎日ニュースのトップは強盗殺人事件に端を発した「ルフィー送還」ネタばかりで、正直見るのも聞くのもほとほと嫌になる。この反社4人組の素性はともかく、実行犯とされる二十歳前後の若者たち、集団で人の家に押し入って無抵抗の90歳のおばあさんを殴り殺すなど本当に信じられない。実行犯は所詮捨て駒だの、上部組織に脅されマインドコントロールされているだのいろいろいわれているが、実行犯たるこいつらのやったことの残虐性は語るに落ちるし絶対に許されない。スシローの食テロ動画もひどい。本当にこうしたことは「ほんの一部」のバカの沙汰なのか、予備軍がいくらでもいるのか、最近こういう若い年齢の人たちと接することが皆無なのでよくわからないが、こういう事件/事象をみていると、この子たちは凡そ社会が前提としている「規範」に直面していない、したことがないのでは、と想像させる。法治国家の基本である「法」とはその国/社会が育んできた「規範」の体系・集大成というべきもので、その「規範」を全く共有していない、できない人々を生んでいるとしたら恐ろしいことだ。社会のかなり根本的なところがundermineされている空恐ろしさ。文科省のHPにはこんなことが書いてある。「現在の日本の若者・子どもたちには、他者への思いやりの心や迷惑をかけないという気持ち、生命尊重・人権尊重の心、正義感や遵法精神の低下や、基本的な生活習慣の乱れ、自制心や規範意識の低下、人間関係を形成する力の低下などの傾向が指摘されている。社会を震撼させるような、少年が関与する事件の報道に触れ、子どもたちの規範意識について不安を感じる人も多い。また、日本の若者・子どもたちが、諸外国と比べて自尊感情が低く、将来への夢を描けないという指摘もある。」子どもは社会の鏡。社会がこういう子どもたちを生んでいる。自分の大事な遺伝子をこんな社会に晒したくないという思いを持つ人も出てきて不思議ではない。日本が少子化になる理由もまたわかる気がする。悪循環だ。

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