マスクオフ

きょうからマスクオフ解禁らしい。朝からテレビはこの話ばかり。NHKに至っては「岸田首相、マスク着用せずに官邸入り」を速報で伝えた。アホらし。まぁ、でも広報的深謀遠慮があってのことかもしれない。僕自身、じゃぁきょうからマスク外すかと聞かれれば、花粉症のピークなので、花粉症対策のためマスクはしばらくつけるが、花粉症理由を別とすれば果たしてどうだろうか。仕事で対面の機会は増えたが、マスクをしていて特段何か不都合を感じるわけでもなく、コロナが完全になくなったわけでもないので、おそら「着用継続に如くはなし」というところだろうか。日本におけるマスク着用慣行は実際大変根深い。感染予防行動のような社会的に望ましい行動を罰則を伴う規制や金銭的インセンティブによるのではなく別の方法で行動変容を促すのが「ナッジ」といわれるもの。定義としては「一人ひとりが自分自身で判断してどうするかを選択する自由を残しながら、人々を特定の方向に導く介入」というもので、有名な例としては、男性トイレの小便器の内側に一匹のハエの絵を描いた結果、トイレ清掃費の8割が減少したというあれだ。日本においてはこの3年「他人に感染を広げてはならない」という呼びかけとともに手指消毒、手洗い、マスク着用が三種の神器のごとく公共空間でも家庭でも強く推奨された。この行動習慣が、岸田さんがマスク外して登庁したくらいでなくなるわけがない。たぶん、今度はマスク非着用を推奨するナッジが始まるのだろう。日本人は手強い。

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