新入社員

昨日、一昨日と、熊本県の企業に入社したフレッシュマン約40名を対象にした「新入社員教育研修」に講師やお手伝い部隊として参加してきた。熊本県中小企業診断士協会が協会の自主事業として実施しているもので、コロナ禍のオンライン実施を含め今年で46回目ということだ。実に半世紀近い。今回の僕の担当講義は昨年に引き続き「メール・SNSの使い方」。約90分間いろいろ話をさせてもらった。今年の新入社員は、高卒18歳の子なら生まれは2005年。4大卒なら2001年。どちらにせよ僕の感覚ではそれはまるで「昨日のこと」だ。この子たちがまだ幼児か子どもの頃の2007年にiPhoneが登場する。つまり彼らがものごころつくかつかない頃からスマホが普通に彼らの身近にあったと。面白かったのは、メールを使ったことがない子たちが大半だということ。逆にLINEの利用率は100%だった。さらにいうと、Facebookを使っている子は皆無だった。Facebookは若い人の間のメディアではないことは薄々知っていたが、まさかゼロとは。正直、軽いショックを覚えた。ともあれ、彼我で40歳以上も歳が違う。テクノロジーも経済環境も人口構成も働き方も価値観も生き方も、全てが大きく変わったこの40年。彼らがいったいどういう考え方を持っていて何に不安を感じ何に希望を見出そうとしているのかを僕はよく知らない。ダメじゃん。そういう中でマジメに考えると、いったい僕は彼らに何をgiveできるのか、正直心許ない。作法やマナーなどもカリキュラムの中結構時間を割く形であるのだが、はっきりいって形式的な古色蒼然としたことを時代は求めていないし、もっといえばナンセンスだ。価値観が大きく乖離し分断した時代だからこそ、教えるほうももっと本質的なこと、大事なことを考え抜いて伝えないといけない気がしている。

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