凄まじい...

テレビを観た感想をここのところ毎日にようにこのブログでつぶやいていて、いったいいつ仕事しているのかと若干反省するが、きょうは書かずにはいられない。NHKの「映像の世紀」。毎週固唾を呑むような放送が続いている。今週は「ベルリン戦後ゼロ年」--- 担当ディレクターの編集後記がツイッターにあがっていたが、まさにここに書かれている通り。凄まじい映像だった。これに比べれば日本の占領政策のなんと平和で秩序だっていたことか。戦後、ドイツ国民がナチズムと訣別を誓ってナチズムと厳しく対峙して今日まで来たのも、この筆舌に尽くしがたい占領時代の国民的経験があってこそだろう。教科書では決してわからないリアル。アメリカ及び連合国はこのドイツ占領時代の連合国分割統治がもたらした大混乱に嫌気と危機感を覚えて日本の占領をアメリカ1国に委ねたのでは、という邪推もあながち間違いではないだろう。ドイツの悲劇はまさにソ連に対する敗北と、そしてそのソ連に国土国民の統治を許してしまったことだった。日本の国土の一部でもソ連に占領させ統治させていたら絶対にいまの日本はなかった。あれだけの戦争を起して完膚なきまでに敗北し、国家消滅の危機にあった日本がいまも国体護持、ひとつの統一された国民国家として立派に存在し続けているのは奇跡的なことなんだと思わざるをえない。そして、100年いや、それ以上、そしていまも、他国を侵略し略奪破壊しつづけるソ連/ロシアという国に対する憎悪と嫌悪感はいやがおうでも募ってしまう。この映像がいまを生きる僕らを震わせるのは、中露接近という足元の現実があるからだ。領土拡大、軍事進攻、交戦を厭わない権威主義の権化のような2国が連携してすぐ隣にいるという現実。どうやって彼らを抑止するのか、しうるのか、僕らは真剣に考えないといけない時代に生きていることをこの放送は教えてくれる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です