Augmented Reality

すごいのがきた。Apple Vision Pro。先週発表になったプロモーションビデオはなかなか魅力的、というか、いつものようにAppleらしくよくできている。「スマホの次はこれ」というAppleの渾身の回答に思える。今回のVision Proは既にいろんなところで解説されているが、「AR技術」の製品化である。AR=Augmented Reality=拡張現実のことで、現実世界にデジタル情報を付加して現実世界を「拡張」する技術のこと。PVにはいろんなアプリケーションが紹介されていた。もうこの製品があればおうちにテレビ=放送電波を受信して再生する機器=は必要ないかもしれない。どこにいてもそこが映画館並みの巨大スクリーンのある劇場になるのだから。操作はもはやクリックもタップも要らない。その人の視線と発話でアプリは操作できるみたい。しかし、デバイスがその人の視線をみているって、怖くね?これまではタップとクリックがその人の関心、趣味嗜好の情報をネット世界に放り込むトリガーだったが、ついに「視線」が情報になっちまう。何に視線が行ったのか、何を見つめているのか、ある意味究極のパーソナルインフォが属性情報となる。映像コンテンツと広告業界にまたぞろ革命的なことが起きる予感。目の前に現実にデジタル情報が付加されるというのもこのデバイスがあれば簡単。昔、映画の「ターミネーター」でシュワちゃんがグラス越しに見る対象物の情報がツーと記述されて敵か味方かを判別するというようなシーンがあったが、冗談でなくそういう世界がやってくる。ヨドバシカメラで買いたいものを手にしたら、ツーっとあらゆる情報がこのHMD越しに出てくるとか、いろいろ妄想は尽きない。拡張された世界はおそらく楽しすぎて、本当の現実世界のほうがつまらなくなる、物足りなくなるかもしれない。スマホ以上に中毒性が高い気がする。スマホが登場して、人々は中毒患者のように一日何時間もスマホのスクリーンを覗きこむようになった。老若男女問わず。このバカ高い3500ドルのデバイスがスマホのように普及するかどうかわからないが、またひとつ、人々を現実世界から、社会から、人と人の関係から、分断してしまう道具がでてきた、という印象だ。僕は買わない。多分。おカネもないけど。

https://www.apple.com/apple-vision-pro/?&cid=wwa-jp-kwgo-avalanche-slid--Brand-Avalanche-Announce&mnid=s0RpAhc2C-dc_mtid_2092567642642_pcrid_661168735394_pgrid_150513434632_pexid__&mtid=2092567642642&aosid=p238

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