百の音を聴く

朝ドラ「おかえりモネ」がきょう終わった。計120話。何度も足を運んだ気仙沼が舞台ということで毎日欠かさず観ました。最初は朝ドラっぽくないというか朝らしくないというか、静かでLow Keyでワクワク感に欠ける印象があったけど、そのテーマが重低音のようにだんだん身体に響いてなじんでいくうちにどんどん引き込まれ、10月に入ってからは本当に見事な物語だと思った。熊本にもあの震災で人生が一変し悲しみを抱えながら生きている人たちがいる。その悲しみを封印し蓋をし努めて毎日を明るく生きようとしている人たちがいる。被災や災害由来でなくとも、何らかのことで生きづらさを抱え、自己肯定感を持てないまま苦しんでいる人たちもいる。とてもナイーブで扱いづらいテーマに、朝ドラというフォーマットでよくぞ切り込んだと思います。このモネの脚本の安達奈緒子氏はインタビューで「百音は『百の音を聴く人』という意味を込めて付けました。」と語っている。なるほど。自己肯定感に苦しんでいた主人公は最後は同じく自己固定感に苦しむ周りの人たちを受入れ励まし背中を押す存在として地域で生きていく。自分もかくありたいと思います。

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