至高のお仕事

熊本地震で全壊した「ペンション風の丘・野ばら」がいよいよ明日営業を再開する。創業の地・南阿蘇メルヘン村の丘にひと際大きくそびえたつ新しい野ばら。その名も「南阿蘇 野ばらINN」。先週、営業再開前なのに、有難くも栗原さんのご厚意で先週末家族と泊めていただいた。カルデラの外輪山がぱっくり割れた立野峡谷を見下ろす絶好のロケーション。熊本市内から遠くは雲仙普賢岳まで見通せる。こんな素晴らしい景観を独り占めできる場所は他にないと思う。オーナーの栗原有紀夫さんと初めて会ったのは5年半前、南阿蘇商工会で、だった。阿蘇のペンションの草分けだった野ばらは震度7の激震で高台の地盤が半分崩落し建物はほぼ全壊だった。初めてお会いしたときは茫然自失だった。それからいろんなことがあってようやく営業再開目前。5年半もの間、本来の自分の仕事を全くできなかった。その辛苦はいかばかりか。想像すらできない。僕だったら早々に見切って他の仕事に転身してただろう。しかし、栗原さんは最後の最後まであきらめなかった。それは泊まってみてわかった。この素晴らしいロケーションでお客さまをもてなすということが栗原さんとご一家にとってはかけがいのない崇高なお仕事なのだ。他では絶対に味わえないやりがいと生きがいがあるのだ。ここでもてなされ幸せを味わった数多のお客さまがいて、その再開をずっと待ってくださっている。すごい仕事だと思った。僕たちが支援してきたのは、栗原さん個人の生活再建という次元を超えて、人を幸せにする阿蘇の価値そのものだったのだ。栗原さんはその伝道師だ。5年半前は何もわかってなかった僕に時間というものはいろいろと「答え合わせ」をしてくれる。営業再開はいよいよ明日11月15日。栗原さん、おめでとうございます。これからもよろしくお願いします。

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