デジタルが変える潮目
きょうの日経電子版の記事「ウクライナ、IT70社に協力要請 ロシア対抗へ担当副大臣」(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0602J0W2A300C2000000/)は、少し前の時代とは全然違う、デジタル社会のすごさを思い知るような内容だった。平均年齢35歳のIT技術者集団が世界の名だたるIT企業にロシアへの機器販売の中止やサービス停止を働きかけ功を奏しつつある。一方でウクライナの情報発信はロシア国内の市民にも届いている。いくらプーチンが情報統制しようがこのデジタル社会では止められないし、逆にデジタル経済の中ではいとも簡単に一国の経済を干し上げることができてしまう。寄付もデジタル。おそらくはウクライナは相当量の軍資金をあっという間に手にしているだろう。アタマも知識も19世紀のままのプーチンにこのことが理解ができるはずがない。今週ロシア国債はディフォルト必至の状況だという。「返り血」といわれるディフォルトの連鎖はある程度起きるのだろうが、これでロシアは経済破綻にまっしぐらだ。論者の論調も昨日あたりから変わってきた。軍事的には悲惨な状況は続くのだろうが、このままでロシア国内、国民経済がこの先持つはずがない。あまりの大義のなさにクーデターや内乱の可能性も出てきた一方、核のボタンを握るプーチンの暴発危機も深刻。今週は本当に固唾を飲んで見守る一週間になりそう。