リーダーシップの見本

ウクライナのゼレンスキー大統領が米議会でスピーチした内容が速報で日経Webに掲載された。「あらゆる見込みや悲観的なシナリオに反し、ウクライナは陥落しなかった。」冒頭いきなりこう切り出すこのスピーチにはやはり心を動かされる。そう、ゼレンスキーはリーダーシップを考える上でこの上ない見本なのだ。開戦直後は24時間とか48時間とかの時間軸でキーウはあっという間に陥落すると伝えられたがそうならなかった。ゼレンスキーが国外に脱出したというロシアのフェークニュースが出たとき、すかさず大統領チームはみんな大統領府にいると、砲撃が飛び交うキーウのしかも戸外で収録した動画は、今思いだしても本当にインパクトがあった。圧倒的不利の予想をものともせず、国を守るという不退転の精神を、自らの言葉で、文字で、動画で、その迷彩色の服で、先頭に立って行動し発信し続けている。ゼレンスキーがいなかれば今頃世界は狂人ロシアの思うがままになっていた。中国と結託して世界は暗黒の方向に近づいていた。それを思うとゼレンスキーは本当に立派。なかなか誰もまねできないレベル。それをウクライナ国民が圧倒的に支持している。リーダーシップはフォロワーシップがあって初めて成り立つ。日本がダメだと思うのは、リーダーシップよりむしろフォロワーシップのほう。ちゃんと神輿を担がない。何かあるとボロクソに足蹴にして引きずりおろそうとする世論とメディアがある。こんな国/社会では一朝有事があると平時に成り立っていたはずのものが瞬時に瓦解するんではないかと恐ろしくなる。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCB220TM0S2A221C2000000/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です